こんにちは。ウッドリンクの田村です。
細い木材を一定の間隔を開けて並行に並べたルーバーのデザイン、一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。最近ではアクセントとして天井にルーバーをあしらったデザインも人気のようです。
今回は知られざる天井ルーバーの魅力についてお話します。
<1>ルーバーとは?
<2>天井ルーバーの魅力
<3>木質ルーバーの注意点
<1>ルーバーとは?
「ルーバー」とは、一般的に羽板(はいた)と呼ばれる細長い板を縦または横に平行に並べたものを指し、木材だけでなくガラスやアルミ、樹脂などの素材があります。主に目隠しや日よけ、雨除けなどの目的で採用されることが多く、角度を動かすことで通気・日光の調節ができる可動型のタイプもあります。「ブラインドカーテン」を想像すると分かりやすいかもしれません。
昨今は「デザイン」や「美観」として木質ルーバーが建築物に使われることが増え、特に天井に設置される場合は角度の調整ができない固定されているものがほとんどです。
<2>天井ルーバーの魅力
照明や空調設備を隠しフラットな天井に
オフィスやレストランなどの広い空間では、とくに梁や照明、空調設備などが多く設置されます。ルーバーで天井の凹凸が隠れることで、すっきりとした空間を演出できます。また高い天井にルーバーを取り入れることで、空間がより広く感じられます。
照明との組み合わせで落ち着いた雰囲気に
ロビーや休憩スペースなどは間接照明と組み合わせることでルーバーの隙間から照明の光が差し込み柔らかな光の広がりや、時間帯によって生まれる影によって洗練された印象を与えることが出来ます。
<3>木質ルーバーの注意点
湿度変化による木材の反り・割れ
木材は樹種や部位によって差はありますが、一般的に細いほど反りやすい傾向があります。特に天然木は湿度変化による耐性が低いため設置場所の湿度管理が重要です。また、木材を積層した集成材を使用することで反りを抑える効果があります。集成材は木材の繊維が異なる方向に接着されるため内部の応力を均等に分散させ、反りや割れが発生しにくくなります。
「木と人」では、積層構造にすることで木材の反り・ひび割れを抑制し機能性を高めています。気になる方はこちらから是非チェックしてみてください。
紫外線や照明による色の変化
時間が経つにつれて木材の色合いが変わることがあります。特に照明の光や熱の影響を受けやすい天井ルーバーは塗装やコーティングなど、劣化を防ぐための対策が必要です。
<まとめ>
天井ルーバーは、照明や空調設備などの天井の凹凸が隠れることで、すっきりとした印象や空間の広がりを感じられます。また、照明との組み合わせで落ち着いたおしゃれな雰囲気を演出することができます。オフィスや図書館、レストランや休憩スペースなど建築物の用途に合わせて使い分けると良いです。
一方、木質のルーバーは細く長い部材となるため、湿度変化によって反りや割れが発生する可能性があります。また、木材は紫外線や照明の光によって色が変化していきます。このような自然素材である木材の特徴を考慮して、積層した集成材を選んだり塗装やコーティングを施したりすることが必要であることも覚えておくと良いですね。