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幅はぎフリー板ができるまで

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こんにちは。ウッドリンクの山田です。
今回はフリー板の製造工程をご紹介します。

「木と人」のフリー板は一般的な集成フリー板とは異なる「幅はぎ」のフリー板です。集成フリー板はブロック状の小さな木片を長さ方向と幅方向に貼り合わせて作りますが、幅はぎフリー板は細長い木材を幅方向に貼り合わせて作ります。最長3,950mmまで長さ方向に継ぎ目を作らないので、集成フリー板よりも自然に近い木目をお楽しみいただけます。

<幅はぎフリー板ができるまで>

「木と人」では原木の仕入れから製材、フリー板の加工までを一貫して行っています。フリー板は節有タイプと柾目タイプがありますが、今回は節有タイプの製造工程をご紹介します。

①原木の仕入れ

富山県を中心とする中部圏で育った杉の丸太を仕入れています。タモ、ゴム、アカシアなど外国産材のフリー板もありますが、「木と人」では国産材を使うことで日本の森と林業を活性化したいとの想いから、国産の杉を使って製品づくりをしています。

②製材

丸太の皮をむいた後に木材を伐り出します。伐り出す木材のサイズは様々ですが、フリー板では4cm×3cmの細長い木材を使います。

②乾燥

伐り出したばかりの木材は水分をたっぷり含んでいて、水分が抜けていく過程で反りや収縮が起こりやすいです。商品の品質を安定させるために木材乾燥機でしっかり乾燥させます。

③仕分け

木材は1本1本個性があり、反ったり曲がったりした材や節が多い材もあります。このような木材は二等材と呼ばれ、市場価値が低い木材として扱われています。二等材に付加価値をつけることで林業に利益還元したいという想いから、「木と人」では二等材をフリー板の材料として活用しています。

④配置

作りたい板幅に合わせて木材を並べます。反り・曲がりの具合からどの面で貼り合わせるのが最適か考え、さらに板になった状態をイメージしながら節の位置や色味がバランス良くなるように配置しています。ここで板の表情が決まるので、一番重要な工程といっても過言ではありません。また木材は乾燥すると年輪の外側(木表)に反りやすいので、木表/木裏が偏りすぎないようにするなど木の特性も考慮しながら並べています。

⑤接着

並び順が決まったら接着剤で貼り合わせ、高周波接着機でプレスします。高周波によって接着剤が発熱し、瞬時に接着・乾燥ができます。接着剤の中の水分を減らすことで、反りが起こりにくい状態にしています。

⑥カンナ掛け

一面カンナという機械で表面を削ります。カンナ掛けの後にサイズカットをするのですが、接着剤がはみ出てデコボコの状態だと、カット時に水平・直角を正しくとることができません。正確な寸法で板を切るためにカンナで削って表面を平らにします。

⑦サイズカット

お客様のご希望のサイズに合わせて長さ・幅をカットします。ランニングソーという機械で切るので、1mm単位の正確な寸法で切ることができます。

⑧パテ埋め

節の欠け・抜けがある部分にパテ埋めをします。節の大きさや深さは様々なので、人の手で丁寧に行っています。

⑨表面の仕上げ

 最後にサンダーで表面をきれいに整えて、フリー板の完成です。反りや曲がりがあるために市場価値が低かった二等材が、きれいな板に生まれ変わりました!

 

 

「木と人」では長年培ってきた高い製材技術と木材のノウハウを活かし、品質にこだわった製品づくりをしています。幅はぎフリー板を通して、木がある豊かな暮らしをご提供できますと幸いです。

今回ご紹介したのは節有タイプですが、フリー板は柾目と節有の2種類があります。柾目は材面が無節または小指程の小さな節がわずかに含まれた製品で、落ち着きがありすっきりとした印象になります。節有は節やパテ埋めのある製品で、木本来の豊かな表情をお楽しみいただけます。

規格サイズ品として長さ3,950/1,950(mm)×幅600(mm)×厚み25/36(mm)がございます。ご自身でカットができる方におすすめです。

▶規格サイズ品の詳細はこちら

カットはお任せしたい、ゴミを出したくないという方はオーダーカット品がおすすめです。

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やわらかい杉のフリー板なので、プロユーザーからDIY初心者まで様々な用途でお使いいただけます。気になることがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください!