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「内装の木質化」がもたらす健康効果とは?

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こんにちは。ウッドリンクの田村です。

昨今、オフィスビルや病院、コンビニなどの公共建築物で木質化が進んでいることをご存じでしょうか?「木質化」とは、建物の内装や外装など見えるところに木材を使うことを言います。中でも、内装の木質化は社会的だけでなく建物内で過ごす人にとっても多くのメリットをもたらします。特に心理的・身体的な効果は科学的にも証明されています。

今回は、内装の木質化がもたらす健康効果について解説します。

<1>内装の木質化がもたらす健康効果
<2>木材をどこに使うと効果的?

<1>内装の木質化がもたらす健康効果

断熱性による心地よさ

木材は「あたたかい」「ぬくもりがある」と言われることがありますが、これは科学的にも証明されています。
その理由が、木材の熱伝導率にあります。鉄やコンクリートなどの人工物は熱を伝えやすく、触れると「ひやっ」と冷たく感じますが、木材は細かな空洞や細胞があり、細胞に含まれた空気が断熱材のようにはたらくことで熱を伝えにくく、触れた部分の温度が奪われにくいからです。寒い冬でも木材のフローリングなら快適に過ごすことができるでしょう。

調湿作用による快適な湿度

日本の気候は、夏は高温多湿、冬は乾燥します。木材は空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出するという調湿作用があります。この調湿作用が不快な結露や過度の乾燥を抑えることで湿度をある程度一定に保った過ごしやすい環境となります。湿度は高すぎても低すぎても良くありません。室内の湿度を50~60%程度に保つことが健康に暮らすポイントです。

香りがもたらすリラックス効果

木材の香りがする空間で心地よさを感じたことはありませんか?
スギは空気中の二酸化炭素やホルムアルデヒドといった有害物質を吸収し空気を浄化する効果があり、また香りに含まれる「セドロール」という成分が良い眠りを引き出す効果があることが分かっています。
とはいっても、たくさん木材を使えばいいわけではありません。木材率が高い空間では反対に自律神経が活発に働くようになることもあります。空間の表面積に対する木材化率は寝室やリビングなどのリラックス空間で30%程度、オフィスや書斎などの作業効率を高めたい空間では45%程度を目安にすると良いです。

紫外線吸収による目への負担軽減

木材の表面には、目には見えない無数の小さな凹凸があり、この凹凸が当たった光を拡散させることで眩しさを和らげる効果があります。また、木材は紫外線をよく吸収するため、木材から反射する光は私たちの身体に悪い影響を与える紫外線がほとんど含まれません。携帯やパソコンから発生するブルーライト、強い日差しからの紫外線など、私たちが日常的に受けている目の刺激を和らげる効果があります。

<2>木材をどこに使うと効果的?

空調管理が行き届いた現代ですが、木材がもたらす健康効果は想像以上に多くあります。では、具体的にどのような場所に木材を活用すると効果的なのか事例写真と一緒にご紹介します。

フローリング

靴を脱いで歩く住宅の場合は、断熱性のあるスギやヒノキをフローリングに採用することで冬でも足元がひんやりせず快適に過ごせます。また、足元がべたつきやすい梅雨~夏の湿度が高い時期は、調湿作用により湿度を吸収するため、裸足でもサラッとした心地よい肌触りとなります。

天井

とくに寝室の天井にスギ材を使うことで、睡眠に有益な効果をもたらします。また、天井は普段接触することがない部分だからこそ、フローリングに比べて傷がつきにくく長期に渡って新築時の状態を維持できるのもメリットです。

呼吸する自然素材の壁は調湿効果に優れているばかりでなく、家具などから発生する有害物質やにおいを吸収してくれる効果もあります。また、写真のように木材を等間隔に配置することで、ドアを設置するよりも適度に視線を遮ることができ採光や風通しも確保できます。

木製サッシはアルミに比べると断熱性が高いため、外気温との差が室内に伝わりにくいです。また、調湿作用により窓の表面に結露が生じにくくなります。自然素材のため和風・洋風どちらのテイストにも馴染みやすくデザイン性が高いのも良いですね。

<まとめ>

木材には五感で感じる心地よさがあり、木材を生活の中に取り入れることで心身ともに多くのメリットがあります。調湿作用による快適な空間づくりだけでなく、疲労感の緩和や良い眠りを引き出す効果などが科学的に証明されています。一方で、木材を使いすぎても良くありません。空間の使用用途や効果に合わせて、適材適所に木材を使うことで最大限の効果を得られるでしょう。
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